「SNS解析」訪日外国人の行動解析をしたらこうだった〜夏祭り編〜


inbound insight(インバウンドインサイト)」を使った、『「SNS解析」訪日外国人の行動解析をしたらこうだった』の解析データ活用事例第6弾をご紹介します。
今回は、今年も暑い夏に賑わいを見せた「夏祭り」をテーマに、各地の夏祭りを楽しむ訪日外国人の動向を解析しました。
本レポートでは「inbound insight(インバウンドインサイト)」PROプランの機能を使って訪日外国人の動向に着目することにより、夏祭りを地域の魅力発信源として活用できている事例をご紹介したいと思います。

夏祭りは訪日外国人に人気なのか

「モノ」消費から「コト」消費へ訪日外国人のニーズが変化している、という話を最近のインバウンド業界ではよく耳にします。では、日本の夏の風物詩である夏祭りについては、どのくらい訪日外国人に楽しまれているのでしょうか。これから「inbound insight」の様々な機能を使って解析していきます。

まず、「inbound insight」のキーワード検索機能を使い、2016年7月19日から2016年8月18日までに、「祭」というキーワードを含む文章をSNSで投稿している人を絞り込みました。

1ヶ月間で行われた「祭」に関する投稿の分布

1ヶ月間で行われた「祭」に関する投稿の分布

上の画像をご覧いただくとわかるように、1ヶ月間で全国各地にわたって訪日旅行者が「祭」に関する投稿をしています。その中でも特に、北海道や関東地方、近畿地方での投稿が多いことが視覚的に判別できます。

どこの祭りが人気なのか

では今度は、どの地方で「祭」に関する投稿が多いのかについて、「投稿範囲指定機能」を用いて具体的な投稿件数を解析してみます。下の画像は、近畿地方で範囲指定を行い、検索した結果です。画像下部には選択範囲内のデータ件数が表示され、画像右側には近畿地方を訪れた訪日外国人がどのような投稿を行っているかが表示されています。

近畿地方における「祭」に関する投稿

近畿地方における「祭」に関する投稿

同様の手順を用いて、各地方別に「祭」に関する投稿件数の内訳を調べてみました。

「祭」投稿の地方別内訳

「祭」投稿の地方別内訳

ここで注目に値するのは、近畿地方だけで全体の投稿件数の約半数が占められていることです。

 

近畿地方で何が行われていたのか

近畿地方が祭りで賑わっていた、ということをここまでの解析から読み取ることができました。それでは、なぜ全国各地で祭りが行われる中、近畿地方に人気が集まったのでしょう。
「祭」に関する投稿状況を、近畿地方に絞って解析を進めていきます。

京都と大阪に集中する投稿件数

京都と大阪に集中する投稿件数

上の画像を見ると分かる通り、近畿地方での「祭」に関する投稿は、京都と大阪の2地点に集中しています。
まず大阪での投稿について見てみると、日本三大祭りの一つである、「天神祭」に関する投稿が多く見られます。特に7月25日は本宮であり、船渡御や奉納花火が行われ、訪日外国人の関心を集めたと考えられます。

天神祭に関する投稿

天神祭に関する投稿

京都では、こちらも日本三大祭りの一つである祇園祭をはじめ、鴨川納涼祭や「京都の七夕」と呼ばれる納涼イベントに関する投稿が多数見られます。これらのイベントは知名度の高さや開催時期の長さによって、投稿件数が増えたと考えられます。

京都行われた様々な祭に関する投稿

京都行われた様々な祭に関する投稿

こうした中、とりわけ多く投稿されていたのが以下のような「花火」を撮影した写真でした。

「祭」についての投稿の中の花火の写真

「祭」についての投稿の中の花火の写真

このように投稿写真を見ることで、訪日外国人の嗜好性という定性データを得られることが、このPROプランの特徴です。
さて、ここまでの解析から、「日本三大祭り」などの知名度の高い祭り、特に開催期間の長く、立地も近い京都の祇園祭や大阪の天神祭へ訪日外国人が集まることがわかりました。

では、こうした祭りを訪れる訪日外国人は、日本の他の地域でどのようなことを行っているのでしょう。「inbound insight」のPROプランには、訪日外国人の行動ルートを解析する機能があり、訪日外国人がどのような経路でどこを訪れ、何をしているのかを見ることができます。

日本に約1週間滞在したインドネシアからの訪日旅行者の行動ルート

日本に約1週間滞在したインドネシアからの訪日旅行者の行動ルート

上の画像は、日本に約1週間滞在したインドネシアからの訪日旅行者の行動ルートを示したものです。投稿内容から、この人は7月30日に京都を訪れ、大阪に移動して天神祭を観光したのち、秋田、青森でそれぞれ竿燈祭り、ねぶた祭りを見ていることがわかります。また、その後は新潟で花火を見てから東京、広島での観光を経て、再び京都を訪れている様子が伺えます。
このように「inbound insight」では、ある一地域の観光だけでなく、全国を周遊する訪日外国人の様子も解析することも可能です。

 

まとめ

「モノ」消費から「コト」消費へ訪日外国人の興味が変化する中、全国で行われる「祭」は、訪日外国人の人気を集めていることがわかりました。
また日本三大祭りなど、知名度の高い祭りには人気が集まりやすく、特に京都の祇園祭と大阪の天神祭などのように立地が近く開催時期も長い祭りは、観光客が両方の開催地を訪れやすいために人気となったようです。
単一地域の祭りを訪れるだけではなく、全国の祭りを周遊する訪日外国人もいるため、全国各地の祭りにインバウンドの注目を集める潜在的なチャンスがあると考えられます。加えて、祭りは地方固有の興味深いものも多いため、それらの認知度を高めることで地方へ観光客を誘致することが可能であるとも考えられます。

《 本レポートがBig Data Magagine(ビッグデータマガジン)に掲載されました。》

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